IgA腎炎はどんな病気?扁桃炎と関係がある?
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薬を飲んでいる男の子

口内炎や扁桃炎などの皮膚粘膜症状で初発するベーチェット病

疲労が溜まったり風邪を引いたりすると口内炎や扁桃炎にかかってしまい、沁みることでモノを飲み込んだり食事するのに一苦労した経験をお持ちの方は一般的です。
ところが頑固な口内炎だけでなく、扁桃炎や眼症状・性器粘膜に潰瘍ができるなどの皮膚粘膜症状が現れる時には注意を払う必要があります。
これらの症状を特徴的に持つ病気のベーチェット病を発症している可能性があるからです。

ベーチェット病の主な皮膚粘膜症状の中でも特異的に観察されるのは口腔粘膜で再発を繰り返す口内炎と、眼症状・性器やその周辺の外陰部にできる潰瘍があります。
口腔粘膜では歯肉をはじめとして口唇から頬の裏側や舌や口蓋(上あごの裏側)など、どこにでも周辺との境目がはっきりしている浅い傷(アフタ性潰瘍)が複数発生し、しばしば繰り返し発症します。

さらに男性では亀頭や陰茎・陰のうなどに、女性では大小陰唇や膣粘膜などに痛みをともなう潰瘍が複数個発生することもあります。
この部分にできる潰瘍はしばしば深くえぐれることがあり瘢痕を残す場合もあるようです。

生活機能を維持する観点から深刻で注意が必要なのは眼症状です。
症状が出ればほとんどの場合両方の眼が侵されることになり、眼痛や充血・瞳孔の形が不整になるなどの症状が現れます。
網膜、脈絡膜に炎症が起こると視力低下をきたし最悪の場合失明する恐れもあります。

皮膚症状には紅斑を伴う発疹やニキビに類似した湿疹が顔や頸・胸部の皮膚で観察されることもあります。
ベーチェット病はこれらの皮膚粘膜症状だけでなく全身の大関節や血管・消化管などあらゆる箇所から病変をきたす可能性があり、神経や循環機能症状が原因で重症化し生命の危険を及ぼす可能性も否定できません。

世界的に見ても日本は患者数が多い国の一つで、中国や中近東・地中海沿岸諸国に多いため「シルクロード病」の異名も持っているほどです。
男女で発症数に大差はないと見られています。

ベーチェット病では治療と同時に口腔ケアも大事

皮膚粘膜症状をはじめ全身に症状が出る可能性のあるベーチェット病ですがその病因はまだ解明されておらず不明なのが現状です。
明確な病因は特定されてはいませんが、発症メカニズムの一部は特定されています。
従来から有力視されているのは遺伝的素因を基礎にして何らかの外部的要因が作用して白血球の機能が過剰になり炎症を引き起こすという考え方です。
特にベーチェット病患者の体内では特定のタイプの白血球が健常者に比べて高率で存在することが明らかになっています。

また外部的要因の解明も進み、歯周病菌を含む細菌やウイルスなどの微生物の関与も明らかになりつつあります。
ベーチェット病の遺伝的素因をもっている人の体内にこれらの微生物が侵入し異常な免疫反応を引き起こし、体中で炎症をきたすと考えられています。

このようにまだベーチェット病の病因は完全には解明されておらず不明の部分も残っていますが、多彩な症状に応じて治療方針が立てられることになります。
皮膚粘膜症状に対しては炎症を抑えるために副腎皮質ホルモン配合の軟膏が処方されるのが一般的です。
痛みなどが強いときには消炎鎮痛剤なども併用されることがあります。
眼症状は適切にコントロールしないと脈絡膜症状が進行し視力障害の可能性があるため、副腎皮質ホルモン配合の点眼薬などを処方します。

ところでベーチェット病の皮膚粘膜症状では、患部への細菌などの二次的感染が病変を悪化させるので清潔を保つことが重要です。
特に性器粘膜は湿度が高く尿路にも近接しているので清潔さを保つことが特に重要です。
また歯周病などは口内炎の悪化につながるので口腔ケアなども欠かさないことが治療と同じく大切といえます。